HACCP義務化をビジネスチャンスと捉えて、様々なコンサルティング会社が「HACCP認証」を始めていますね。
衛生管理を徹底し、安心・安全な食事を提供しようと言う意識を全く否定は致しません。
しかし、HACCPは衛生管理のほんの一角に過ぎず、その前提となる一般的衛生管理が達成できて初めて成り立ちます。
PP(一般的衛生管理)の実践から始めること強く推奨いたします。
HACCPが成り立つ要件は以下の順になります。
1.安全な食品・法令に則った施設
2.一般的衛生管理(5Sや従業員管理含む)
3.HACCP(危害分析をした結果、重要点を常時管理)
東毛給食の施設平面図は以下の通りです。
清潔区域⇒準清潔区域⇒汚染区域の一方通行となっており、交差汚染(汚い作業をしていた者ときれいな作業をしていた者が接近しない)を防いでいます。
しかし、施設によっては構造上難しい点が出てくると思います。
実際に当センターも旧工場では一方通行はできていませんでした。
その場合には、ルールを作って全員で守ることが重要になります。
以下の写真は当センターのサニタリーです。
サニタリーから工場への入場手順は以下の通りです。
1.上靴を短靴に履き替える。
2.姿鏡の前で粘着ローラーで髪の毛他異物を除去する。
3.手の届かない背中などは周囲の人間がお互いで除去する。
4.盛付に従事する者は盛付専用前掛けを身に着ける。
5.自分専用の爪ブラシを使用して、殺菌洗剤による手洗いを2度行う。
6.ペーパータオルで水分をふき取る。
7.アルコール製剤で殺菌する。
8.使い捨て手袋を身に着ける。
9.クリーンルームに入り手を上にあげて2度回転する。
これでやっと工場内に入る事が可能になります。
このルールを全員が守っていないと、HACCPなんて全く意味がなくなってしまうのです。
まずは健康管理と手洗いで従事する方が安全であることを記録に残すことから始めてはいかがでしょうか。